つやつやの黒い毛が自慢の、うちの黒猫・王子。でもな、夏の日差しをたっぷり浴びたあと「あれ、なんや毛が茶色っぽない?」って感じたこと、ないやろか。実はあの深い黒には、ちゃーんとした”正体”があって、お日さまとも深い関係があるねん。

今日は黒猫ならではの毛の色のひみつを、ちょこっと科学の目線でのぞいてみよか🐾
黒猫の「黒」って、そもそも何でできてる?
猫の毛や肌の色を決めてるのは、メラニンっていう色素やねん。メラニンにもいくつか種類があってな、そのうち黒色や暗い褐色をつくり出すのが「ユーメラニン」っていうやつ。黒猫のあの深い黒は、主にこのユーメラニンのおかげやと言われてるで。
このユーメラニンはな、TYRP1(チロシナーゼ関連タンパク質1)っていう酵素のはたらきでつくられるねん。むずかしい名前やけど、ざっくり言うたら「チロシンっていうアミノ酸を、黒い色素につくり替える職人さん」みたいな存在や。チロシンはタンパク質が分解されてできる成分やから、毎日のごはんともつながってるんよ。
つまり王子のあの黒は、体の中の小ちゃな化学工場が、せっせとつくり出してる色っちゅうわけやね。

黒猫の毛が茶色っぽくなる「退色」ってなに?
そんな自慢の黒も、ときどき茶色や赤茶色っぽく見えることがあるねん。これは「退色(たいしょく)」って呼ばれる現象や。原因はいくつかあるで。
紫外線で色がうすくなる
日向ぼっこが大好きな猫やけど、お日さまの光をたくさん浴び続けると、紫外線の影響で毛の色がうすう変化することがあると言われてるねん。黒い毛が赤茶色っぽく見えてくるのは、人の髪が夏に日焼けして明るなるのと、ちょっと似たイメージやな。
栄養が足りない時も変わる
毛の色のもとになるのは、チロシンをはじめとした栄養素。タンパク質やビタミン、ミネラルなんかが足りひんと、毛のツヤや色味が変わってまうことがあるそうや。毎日のごはんがしっかりしてることは、きれいな黒を保つうえでも大事なんやね。
一時的なら、心配いらないことが多い
紫外線による退色は、一時的なもんであることが多いと言われてるで。季節がめぐって涼しなってくると、また元の深い黒に戻っていくこともようあるねん。あんまり神経質にならんと、季節ごとの変化として見守ったげるのもええと思うわ。

黒い毛って本当に「暑い」?毛色と熱の関係
「黒い服は夏に暑い」ってよう言うやろ? あれは、黒い色が太陽の熱(赤外線)を吸収しやすいっていう性質のせいやねん。白い色は光をようけ反射するけど、黒い色は熱をため込みやすいんよ。
おもしろいのがホッキョクグマ。真っ白に見えるやろ? でも実は毛は透明で、皮膚は黒色やねん。これは太陽の熱を吸収して、寒い北極で体をあっためるための工夫やと言われてる。黒っちゅう色が、いかに熱を集めやすいかがよう分かる例やなぁ。
ってことは、王子が夏の窓際で日向ぼっこしてると、毛が思った以上に熱なってることがあるんよ。実際、日向ぼっこ中の背中にそーっと触れてみると、「あったかい」を通り越して「熱っ!」てなることも。これはまさに、黒い毛がしっかりお日さまを吸い込んでる証拠やね。暑い季節は、日陰や涼しい場所も選べるようにしたってな。
実はな、今日も日差しの下におった王子の毛が、ふと茶色っぽう見えた瞬間があってん。深い黒のはずやのに、光の当たり方でこんなに印象が変わるんやなぁって、思わずドキッ。「もしかして体調わるいんかな」って、一瞬心配になってもうた。
でもな、ここまで話してきたとおり、毛がちょっと茶色っぽう見えるのは、日光や季節によって起こる自然な変化であることがほとんどや。元気にごはん食べて、いつも通り過ごせてるんやったら、あんまり神経質にならんで大丈夫。「あら、今日はちょっと茶色いなぁ」って、季節のうつろいを一緒に楽しむくらいの気持ちで、ゆったり見守ったげよ。
ほんで、もうひとつ。日向ぼっこそのものは、猫にとって大事な習慣やねん。あったかい場所でうとうとする時間は、体があったまるだけやなくて、心を落ち着けてリラックスさせてくれる効果もあると言われてる。せやから、退色を心配して日向ぼっこを遠ざけるんやのうて、熱がこもりすぎひんように気をつけながら、気持ちよう過ごせる場所を用意したってな。(安全に日向ぼっこを楽しむコツは、また別の回でじっくり紹介するな🐾)
ちなみに、黒猫は「日焼け」にはちょっと強い
毛の色が変わる話をしてきたけど、皮膚へのダメージっちゅう点では、黒猫はむしろ守られてる方やねん。黒や茶色みたいに色の濃い毛を持つ猫は、毛そのものが紫外線をある程度ガードしてくれるから、日焼けしにくいと言われてるで。
逆に気をつけたってほしいのが、白い毛や毛のうすい猫。メラニン色素が少のうて紫外線が皮膚まで届きやすいから、耳の先や鼻のまわりなんかが「日光性皮膚炎」を起こすことがあるねん。王子の黒い毛は、おしゃれなだけやのうて、夏の日差しから体を守るマントの役割も果たしてくれてるんかもしれんなぁ。
こんなときは、ちょっと気にかけてね
毛の色の変化は、その多くが日光や季節、栄養による自然なもんや。ただ、まれに体調のサインとして色味が変わることもあるとされてるねん。
たとえば、色の変化と一緒に、毛のツヤが極端になくなった、フケや抜け毛が増えた、元気や食欲がない…みたいな様子が重なるとき。こういうときは、念のため動物病院で相談したら安心やで。毛色そのものより、「いつもと違う様子がいくつも重なってへんか」を見たげるのがポイントや。

まとめ
黒猫の深い黒は、ユーメラニンっていう色素がつくり出す、いわば体の中のアートやねん。日光や栄養によってちょっと茶色っぽう変化することもあるけど、その多くは一時的で自然なもん。黒い毛は熱をため込みやすい一方で、強い日差しから皮膚を守ってくれる頼もしい一面もあるんやね。
毛の色のひみつを知ると、いつもの日向ぼっこ姿も、ちょっと違って見えてくるかもしれへんな。今日もどこかで、お日さまを吸い込んで茶色っぽうなってる黒猫がおるかもしれん。それも元気な証拠、季節のごあいさつみたいなもんや。

黒猫様にお仕えする下僕の皆さん、これからもゆっくり大切に見守っていこな🐾
