猫が隙間に入る理由🐾家の中の危険な場所と対策

段ボール箱から顔を出す子猫 にゃんこ
  1. 結論 危ないのは隙間そのものではなく、見ていないときに開いている隙間
  2. 押し入れから甘えた声がした日のこと
    1. 名前を呼んだら、すぐに出てきた
    2. 自分から入ったのに、さみしくなって鳴いていた
    3. うちの押し入れは、いつも開けっぱなし
  3. 猫が狭い場所に入りたがる理由
    1. もともと身を隠して休む動物だから
    2. 隙間は「獲物がいるかも」のスイッチになる
    3. 怖いことや大きな音があったときの避難場所
    4. 鎖骨がないから、入れてしまう体のつくり
  4. 子猫が通れる隙間はどれくらいか
    1. 頭が入れば、あとは体もついてくる
    2. ヒゲで幅をはかっていると言われている
    3. 成猫で頭の幅は約6センチ、子猫はもっと小さい
  5. 家の中で危険になりやすい隙間と場所
    1. 押し入れとクローゼット 閉じ込めに気づけない
    2. 洗濯機 縦型でも中蓋が開いていれば入れる
    3. 冷蔵庫や家電の裏 コードと配線がある
    4. 家具と壁のすきま、下駄箱の下 入れても戻れない
    5. お風呂場 残り湯とすべる縁
    6. 引き出し、衣装ケース、ゴミ箱、洗濯カゴ
  6. 今日からできる隙間対策
    1. 見ているときは開ける、出かけるときは閉める
    2. 賃貸なら、閉めて引っかかれる被害も考える
    3. 扉を閉める前に、猫の居場所を目で確認する
    4. 塞ぐと決めた隙間は板やストッパーで塞ぐ
    5. コード類はまとめて、使わない家電は抜いておく
    6. かわりに「入ってええ隙間」を用意してあげる
  7. それでも隙間で鳴いたときは
    1. 高いところで鳴くのとは理由がちがう
    2. あわてて引っ張り出さない
    3. 長時間じっと動かないときは様子がちがうサイン
  8. まとめ

結論 危ないのは隙間そのものではなく、見ていないときに開いている隙間

こんにちは、黒まるやで。この家の押し入れは、一年じゅう開けっぱなしになってる。閉めようとすると王子が怒るからや。

うちだけの話やないやろ。猫様と暮らしてたら、一回は隙間で探しまわった経験があると思う。

子猫を迎えたばかりの人は、特に驚くと思う。ちょっと目を離しただけやのに、おらん。名前を呼んでも出てこない。焦って家じゅう探したら、なんでそんなとこ入れるん?っていう隙間から、平然とした顔でこっちを見てる。

先に言うとくね。猫様が隙間に入るのは止められへん。あれは本能やから、しつけでどうにかなるもんやないんや。

これから子猫を迎える人は、迎える前の準備のほうも先に見てみてな。

ほんまに危ないのは、隙間そのものやない。入ったまま自分では出られへん隙間と、人が見てられへんときに開いてる隙間。この2つだけなんや。逆に言うたら、そこさえ押さえてしまえば、猫様が隙間に入ること自体は別に困ることやない。

この記事では、猫様が隙間を好む理由と、家の中で危なくなりやすい場所を順番に見ていくで。

押し入れから甘えた声がした日のこと

名前を呼んだら、すぐに出てきた

この家の黒猫王子の話。もう子猫と呼ぶ年やないのに、いまだに押し入れに入るねん。

下僕さんが家におったら、どこからか鳴き声が聞こえてきた。しかもそれが、助けて、みたいな切羽詰まった声やなくて、完全に甘えた声やってん。

開いた押し入れの布団の上にすわってこちらを見上げる子猫

姿が見えへんから下僕さんがきょろきょろして、名前を呼んだ。ほんなら、開けっぱなしにしてた押し入れから、するっと出てきた。

自分で入っといてやで。誰にも閉じ込められてへんし、出口はずっと開いてた。それやのに、なんとなくさみしくなって鳴いてただけ。呼んだらすぐ出てこられる状態やったわけやね。

自分から入ったのに、さみしくなって鳴いていた

このとき下僕さんが焦らんで済んだのは、王子が自力で出られる場所におったからなんや。

もしあれが、体が引っかかって抜けへん隙間やったら。もしあれが、外から扉が閉まってしまう場所やったら。同じ「鳴き声が聞こえる」でも、話はまるっきり変わってた。

猫様が隙間で鳴いてるとき、寂しくて呼んでるだけのこともあれば、ほんまに出られへんこともある。この見分けが、あとで大事になってきます。ちなみに、留守番のときに鳴く子の話は分離不安の記事で詳しく書いてるで。

うちの押し入れは、いつも開けっぱなし

冒頭で書いた開けっぱなしの話、理由はもうひとつあってな。

閉めたら閉めたで、入りたい王子が扉をバリバリやってしまうねん。開けといたほうが家も無事やし、ついでに空気も回るしな、というのが下僕さんの言い分やった。

王子のためだけやなくて、家のための判断でもあるわけやね。ここ、あとの対策のところでもう一回出てきます。

猫が狭い場所に入りたがる理由

もともと身を隠して休む動物だから

猫様が狭いところを好むのは、野生やったころの名残と言われてる。

外敵に見つからんように身を潜めて休む。体がぴったり収まる場所に入ると、それだけで安心できる。実際、狭い場所に入ってるときの猫様は心拍が安定して、リラックスした状態になると言われてるんや。

つまりあれ、変な癖やなくて、猫様にとっては正しい休み方なんやね。

隙間は「獲物がいるかも」のスイッチになる

もうひとつ、狩りのほうの理由もある。

猫様のご先祖が狙ってたネズミや虫は、穴とか隙間みたいな狭いところにおる生き物やった。そやから猫様は、穴を見つけたら「なんかおるかもしれん」と確認したくなる。

子猫がやたらと隙間を覗き込むのは、遊んでるようで、けっこう真剣な調査活動やったりします。

怖いことや大きな音があったときの避難場所

好奇心やリラックスだけやなくて、逆のときにも猫様は隙間に入る。

知らん人が来た、大きい音がした、掃除機が動き出した。そういうときにさっと隠れられる場所として使うんやね。

これは無理に引っ張り出したらあかんパターン。落ち着くまで放っておくほうが、猫様にとってはありがたいんや。

鎖骨がないから、入れてしまう体のつくり

そもそも、なんであんなとこに入れるんかという話。

猫様には鎖骨がないねん。正確には、あるにはあるけど骨とつながってなくて、肩幅がほとんど作られへん構造になってる。そやから体をするっと滑り込ませられる。

飼い主からしたら「入れると思わんかった」場所でも、猫様にとっては普通に通り道。この認識のズレが事故のもとになります。

人間が「ここは無理やろ」と思う場所ほど、猫様にとっては通り道やったりするんやなぁ。

子猫が通れる隙間はどれくらいか

頭が入れば、あとは体もついてくる

猫様が通れるかどうかの目安は、頭が入るかどうか。

さっきの話のとおり、猫様は肩幅がほとんどないから、頭さえ通ってしまえば、あとは体の柔らかさで全身ついてくる。頭が入るなら通れる、と思っといたほうが安全やね。

ヒゲで幅をはかっていると言われている

猫様は通れる幅をヒゲで測ってる、というのもよく言われてる話。

ヒゲは顔の幅より外に出てて、周りとの距離をつかむセンサーの役割をしてる。それで無理なく通れるかどうかを判断してる、と言われてるんや。

ただしこれ、はっきりした根拠が確認できたわけやないから、そういう説がある、くらいに受け取っといてくださいね。子猫のうちは判断もまだ甘いしな。

成猫で頭の幅は約6センチ、子猫はもっと小さい

具体的な数字も出てる。大人の猫様で頭の幅がだいたい6センチほど。子猫やと顔の横幅が3から4センチくらいと言われてる。

6センチというと、500ミリのペットボトルの太さくらい。子猫の3センチとなると、もう相当な隙間が通り道になってしまうわけやね。

家の中を見回して、指が3本入る隙間があったら、子猫は入れると思っといてくださいね。

家の中で危険になりやすい隙間と場所

押し入れとクローゼット 閉じ込めに気づけない

暗い、狭い、静か。猫様が好きな条件が全部そろってるのが押し入れとクローゼットなんや。

しかも猫様は気配を消すのがうまいから、入ってることに気づかんまま扉を閉めてしまうことがある。長い時間閉じ込められると、脱水や熱中症の危険がある。積んである荷物が崩れて下敷きになる可能性も言われてます。

扉を閉める前に、中を見る。これだけです。

洗濯機 縦型でも中蓋が開いていれば入れる

洗濯機は、事故が起きたときのダメージがいちばん大きい場所やと思う。

特にドラム式は扉が床に近いから入りやすいし、気づかんまま回してしまうと取り返しがつかへん。扉が重たいから、出入りのタイミング次第で挟まれる危険もあると言われてる。

縦型やから大丈夫、とはならへんのがつらいとこでな。中蓋が開いてたら、猫様は普通に槽の中に入れます。

対策は、蓋を閉めておくことと、回す前に必ず中を見ること。この2つ。

ほかの隙間は気づいたら助けられる。洗濯機だけは、一回のうっかりが取り返しつかへんのや。

冷蔵庫や家電の裏 コードと配線がある

家電の裏は、猫様にとっては入りたくなる隙間やけど、コードと配線が集まってる場所でもある。

コードに絡まってパニックになる。被覆をかじって中の線に触れて感電する。特に歯が生え変わる時期の子猫は、いろんなものを噛みたがるから危ないと言われてます。

冷蔵庫みたいな大きい家電の裏に入り込んで、そのまま出られへんようになる例もあるんや。

対策は、家電と壁のあいだに隙間を作らんように寄せて置くこと。それとコード類をまとめて隠すこと。この2つで大部分は防げます。

家具と壁のすきま、下駄箱の下 入れても戻れない

いちばん見落とされがちなのがここ。

行きは勢いで入れるのに、帰りは体の向きを変えられなくて戻れない、というパターン。下駄箱の下みたいな低い隙間は、体が引っかかって抜けなくなることがあると言われてます。

家具を置くときは、壁との間に中途半端な隙間を作らんこと。これが一番の対策やね。

お風呂場 残り湯とすべる縁

浴槽に残り湯があるまま蓋が開いてると、落ちて溺れる危険がある。

浴槽の縁は猫様にとっても滑りやすくて、足を踏み外すことがあると言われてる。残り湯を張ってる家は蓋をしておくこと。それでも心配やったら、お風呂場は入らせない場所にしてしまうほうが確実やと思う。

引き出し、衣装ケース、ゴミ箱、洗濯カゴ

最後にまとめて。開けっぱなしの引き出し、衣装ケース、ゴミ箱、洗濯カゴ。このへんも猫様がよく入る場所です。

引き出しは閉めるときに挟む危険があるし、ゴミ箱は誤飲につながる。洗濯カゴは、そのまま洗濯機コースになりかねへんのがこわいところやね。

対策はどれも同じで、使ってないときは閉めておくこと。ゴミ箱は蓋つきに替えるだけでだいぶ違います。

今日からできる隙間対策

見ているときは開ける、出かけるときは閉める

対策の考え方は、実はこれ一本でええと思ってる。

人が見てられるときは開けてもええ。見てられへんときは閉める。それだけ。

この家の下僕さんが、まさにそれをやっててな。洗濯機は縦型で、使ったあとすぐは換気のために蓋を開けてる。けど、出かけるときはちゃんと閉める。夏になると王子が中に入ろうとするから、というのが理由やった。

これ、調べてみたら理にかなってた。縦型の洗濯機は使ったあと湿気がこもるから、しばらく蓋を開けて乾かすほうがええと言われてる。そのうえで、ペットや小さい子がいる家では、大人の目が届く時間だけ開けて、外出のときや寝るときは閉めるように、とはっきり書かれてるんや。

換気も取りたい、猫様も守りたい。その両立の答えが「見てられるときだけ開ける」なんやね。

この考え方やと、家じゅうを猫様仕様に改造せんでも済むのがええとこやね。

賃貸なら、閉めて引っかかれる被害も考える

さっきの扉のバリバリ、あれ賃貸やと地味に効いてくるねん。

扉や襖の傷は、そのまま退去のときに響いてくるからな。猫様に閉じ込められん家にするついでに、財布も守れてるわけや。

そのうえ、押し入れやクローゼットは扉を開けて空気を回すと湿度が下がって、カビが生えにくくなるとも言われてる。ただし開けとくだけで全部防げるわけやなくて、詰め込みすぎとか結露が残ってたらカビるらしいから、そこは期待しすぎんようにな。

閉めるのが正解の場所もあれば、いっそ開けっぱなしにするほうが安全な場所もある。うちは押し入れを開けっぱなし側にした、というだけの話やね。

いちばんあかんのは中途半端。普段は開いてるのに、たまたま気づかんと閉めてしまう。これが一番こわいパターンです。

扉を閉める前に、猫の居場所を目で確認する

結局これが最強の対策やと思う。

押し入れ、クローゼット、洗濯機、冷蔵庫、引き出し。閉めるものの前で一回止まって、猫様がどこにおるか目で見る。声をかけて返事を待つんやなくて、目で見る。

猫様は寝てるときは返事せえへんからな。

塞ぐと決めた隙間は板やストッパーで塞ぐ

入らせへんと決めた場所は、中途半端にせずしっかり塞ぐ。

家具と壁の隙間には板を入れる。扉の下の隙間にはストッパーを噛ませる。玄関や窓には柵やネットを付ける。このへんは市販のグッズでどうにかなります。

塞いだつもりで隙間が3センチ残ってたら、子猫には通り道やということだけ忘れんといてくださいね。

コード類はまとめて、使わない家電は抜いておく

配線は、モールやカバーでまとめて壁沿いに隠す。使ってない家電はコンセントから抜いておく。

噛み癖が出てる子には、かじると苦い味のするスプレーを使う手もあると言われてる。ただ、根っこには退屈があることも多いから、遊ぶ時間をちゃんと取るのも立派な対策やで。

かわりに「入ってええ隙間」を用意してあげる

ここが抜けると全部が台無しになるとこ。

隙間を全部塞いだら、猫様は困ってしまう。隠れて休む場所は猫様に必要なものやから、取り上げたらあかんのや。

段ボール箱の中で眠る子猫と、となりに置かれた屋根つきの猫ベッド

段ボール箱、屋根つきのベッド、キャットタワーの箱の部分。なんでもええから、入ってええ隙間を用意してあげてください。安全な隙間があれば、危ない隙間にわざわざ行く必要もなくなるしな。

取り上げるんやなくて、代わりを出す。これが猫様との交渉のコツやで。

それでも隙間で鳴いたときは

高いところで鳴くのとは理由がちがう

高いところで鳴いてる猫様は、たいてい降りられなくて困ってる。降りるのが苦手な体のつくりやからね。くわしくは猫はなぜ高いところに登るのかのほうに書いてるで。

でも隙間で鳴いてる猫様は、話が別なんや。出られへんから鳴いてることもあるけど、この家の王子みたいに、自分で入っといてさみしくなっただけ、ということもけっこうある。

名前を呼んで出てくるなら、それは前者やない。そのまま好きにさせといたってください。

あわてて引っ張り出さない

出てこないときも、いきなり引っ張るのはやめといたほうがええ。

体のどこかが引っかかってる状態で無理に引くと、怪我につながる。まずはどこがつっかえてるか見て、家具のほうを動かせるなら動かす。自力でどうにもならんときは、迷わず助けを呼んでくださいね。

怖くて隠れてるだけの場合も、引っ張り出したら余計に隠れる場所を増やすだけなんや。落ち着くのを待つほうが早い。

長時間じっと動かないときは様子がちがうサイン

最後にひとつだけ、大事なこと。

長い時間、狭いところから出てこない。ごはんも食べない。ほとんど動かない。こういうときは、隠れてるんやなくて、体調が悪くて隠れてる可能性があると言われてます。

猫様は不調を隠す動物やからな。いつもの隙間好きと違うな、と思ったら、早めに病院に相談してあげてください。

まとめ

  • 猫様が隙間に入るのは本能やから止められへん。危ないのは「自分で出られへん隙間」と「人が見てられへんときに開いてる隙間」の2つだけ
  • 押し入れ、洗濯機、家電の裏、家具と壁のあいだ、お風呂場。閉める前に目で見るだけで、ほとんどの事故は防げる
  • 隙間を全部塞ぐのはあかん。かわりに入ってええ隙間を用意してあげたら、猫様は危ないほうに行かんようになる

家の押し入れは、今日も開けっぱなし。閉めようとしたら怒られるからな。

わたしから見てたら、あれは王子が押し入れを気に入ってるというより、あの家がとっくに王子の家になってるだけやと思う。下僕が住まわせてもらってるほうやね。
まあ、そういう関係のほうがうまくいくもんやで。